葉物野菜は他の野菜に比べて、クタッとしなびるのが早いもの。そんなとき「冷水につける」という方が多いのでは? でももっと意外な方法で、シャキッと元気にすることができるのです。
熱めのお湯で葉物野菜が復活!
ボウルに50℃くらいのお湯を注ぎ、しおれた葉物野菜を1~2分つけておくだけ。お湯から上げたらざるなどで水を切り、さらにキッチンペーパーで水気をふき取りましょう。
50℃のお湯をつくるには、沸騰したお湯に同量より少し多めの水を混ぜればOKです。熱いのでやけどにはご注意を。
どうしてお湯でシャッキリするの?
葉物野菜には「気孔」という小さな穴があり、それを閉じて細胞の中の水分を守ろうとします。時間が経つと徐々に水分が蒸発してしなびていきますが、お湯に入れると「ヒートショック」という現象が起きて、閉じていた気孔が開きます。
開いた気孔から細胞がぐんぐん水分を吸収し、収穫したてのような状態に戻るというわけです。
おいしさや栄養のメリットも
50℃のお湯に短時間つけることで、水溶性の栄養は流れにくくなります。食感がよくなり、葉物野菜のアクやえぐみが抑えられるという効果も。
お湯で復活する葉物野菜は、ほうれん草や白菜、水菜、小松菜、レタス、キャベツ、ニラなど。ボウルに入りきらないときは、切って全体をつけましょう。
サラダに使うときはさらにひと工夫
お湯で復活したレタスなどをサラダに入れるときは、盛りつける直前に氷水にひたしてみて。大きめの野菜は5~10分、千切りの野菜は1~2分つけ、よく水を切りましょう。
葉物野菜の繊維は、低温で固くなる性質を持つものが多く、パリッとした歯ごたえが楽しめます。
鮮度をキープしやすい保存方法
葉物野菜は乾燥を嫌います。軽く湿らせた新聞紙やキッチンペーパーにくるんで、育っているときと同じ向きにして保存すると長持ちします。水菜など細い野菜は、牛乳パックを使って立てておくと便利です。
ビニール袋に密封されているものは、水分が増えすぎないように少し口を開けておきましょう。
冬の葉物野菜は、鍋物などで大活躍してくれます。傷みやすいので早めに使うようにして、万一しなびてしまったら50℃のお湯で元気に。しっかり食べ切れば、エコにも役立って家計にもやさしくなりますね。