
これから暑くなってくると、雑菌の繁殖が増え食中毒などが気になります。意外と忘れがちなのがキッチンで使うスポンジの清潔さ。キレイに保つ方法を確認しましょう。
洗剤を使うから清潔なのでは?
スポンジでお皿などを洗うときは、洗剤を泡立てるので衛生的なイメージがありますが、食べかすや油などがついたまま濡れた状態で放っておくと、雑菌が好む栄養・湿度・温度の3つの条件がそろってしまいます。
使用後のスポンジは、1日経つと菌が約5000万個まで増殖するとも言われています。
食材や調理器具を洗い、手を清潔にして料理をしても、スポンジが雑菌の温床になっていれば、健康トラブルを引き起こすこともあるのです。
スポンジは熱や薬品に弱い
スポンジを清潔に保つとき、やってはいけないことを知っておきましょう。まず材質によって100℃以上の熱に弱いものが多く、耐熱性の高いスポンジでなければ、煮沸消毒は変形や劣化を早めるので避けてください。
また、除菌効果の高い漂白剤は、スポンジの繊維を傷つけて劣化することがあります。特に塩素系は、劣化のリスクが高くなるので使わないようにして。
洗濯機や食洗機も避ける
食器と一緒に食洗機に入れると、中で対流してヒーター部分に触れるなど、火災や故障の原因になることがあります。洗濯機にかけるとスポンジの繊維を傷めやすく、天日干しも紫外線に弱いので避けた方が無難です。
スポンジをいつもキレイにしておくには、使う前と使った後のケア、定期的な交換が大切です。押さえておきたいポイントをご紹介します。
使う前は水洗いする
スポンジを使う前には水洗いして、汚れがついていたら落としましょう。また、食品やまな板、シンク・ゴミ受けなど、洗うものによってスポンジを用意して、使い分けることで汚れが交差しないようにします。
使い終わったら除菌と乾燥
(1)使い終わったスポンジは、内側に入った汚れを洗剤でしっかり洗い流します。
(2)耐熱のボウルなどに入れて70~90℃のお湯をゆっくりかけ、1分ほどさらしておきます。
(3)すぐに水で冷やしてしっかり絞り、水気をよく切ってください。
(4)風が通る水切りラックなどに置き、乾燥させれば雑菌の繁殖が防ぎやすくなります。
定期的に交換する
食器用スポンジは劣化しやすい商品で、使い続けていると雑菌の心配だけでなく、洗う力も落ちてきます。洗剤の泡立ちが悪くなったり、毛羽立ってきたり、うっすら汚れてきたらこまめに交換しましょう。おおむね2~3週間が取り替えの目安になります。