蒸し暑く食欲がないときや体調の悪いときでも、梅干しがあれば何とかなるもの。梅干しは爽やかな酸味で食欲を増進させ、元気アップしてくれる健康食品です。
梅干しの効果
梅干しに含まれるクエン酸などの有機酸は、体中でエネルギーを作り出すのを助けて、疲労回復の効果があります。鉄分やポリフェノールなどの栄養も豊富ですが、塩分も多いので、血圧が心配な方や塩分制限がある方は食べ方に注意しましょう。
お弁当などの傷み対策に
梅干しは水分が少なく、塩分濃度が高いため防腐効果があります。酸味のもとになるクエン酸は殺菌効果も期待でき、傷みが気になる夏場のお弁当の定番にも。ただし、減塩や甘い梅干しなどは、傷みを防ぐ効果が下がってしまいます。
煮魚の臭み取りに
いわしなど青魚を煮るときに梅干しを入れると、くせのあるニオイが取れておいしく仕上がります。それは梅干しに含まれるクエン酸が、臭みの原因となるアルカリ性の物質を中和してくれるから。また、さっぱりとした味わいもプラスされて、食が進む一品になります。
しょっぱすぎてそのままでは食べにくい梅干しは、果肉をペースト状にした「梅びしお」に。塩の代わりの万能調味料として、いろいろなメニューで活躍してくれますよ。
梅びしおの作り方
梅びしおとは、梅肉に砂糖などを混ぜて練った「ねり梅」のこと。梅の塩辛さがやわらいで、グンと食べやすくなります。
(1)梅干しを水につけて、3~6時間塩抜きをする(塩分の強さに応じて)。
(2)水気をよく切って種を取り、ざるなどでこす。
(3)酸に強い鍋に、梅干し100gあたり大さじ1程度の砂糖を入れて弱火で練る。
(4)みそ程度のかたさになったら、みりんを砂糖の半量入れて練ればできあがり。
焦がさないように、木べらなどでよく混ぜるのがコツ。お好みで、かつおぶしなど加えてもおいしくできます。水分が足りないようなら、少し料理酒や梅酢を入れて調整しましょう。
こんなメニューはいかが?
梅びしおがあれば、和えるだけでさっぱりとした副菜が作れます。アレンジ豊富なので、常備しておけばレパートリーも広がりそう!
■長芋やきゅうりなど野菜と和えたり、サラダのドレッシングに。
■のり巻きや手巻き寿司、パスタに。
■冷ややっこやそうめんなどの薬味に。
■から揚げの下味や、ささみの梅じそ揚げなどに。