土の中でじっくりと育つ根菜は、秋から冬が旬のものが多く、寒い時期に特に味わい深い食材です。体を温める効果も高く、上手に煮ふくめると冬のごちそうメニューに。
根菜の特徴を知ろう
根菜は保存のきくものが多く、割合に価格も安定しやすい野菜。煮るとほくほく柔らかく消化がよくなり、れんこんなどは炒めたり揚げたりすると、シャキッとした歯触りも楽しめます。
泥がついているとていねいな下ごしらえも必要で、調理にひと手間かかりますが、ビタミンやカルシウムなどの栄養価が高く、カロリーは低めで食物繊維たっぷり。冬の元気な体づくりに積極的に食べたいものです。
泥つきの根菜の処理
泥のついたさといもは、寒さや乾燥に弱いので常温保存の方が長持ちします。泥は落とさずにキッチンペーパーなどに包んで保存しますが、湿気の高い場所では泥からカビが発生しやすくなるため、風通しのいいところに置いて。
冷蔵庫で保存するときは、泥をしっかりと洗い落とし、早めに料理してください。
葉のついている根菜の処理
大根やにんじんなどは、葉や茎がついたままだと、葉に栄養を送ろうとしてしなびやすくなります。買ったらすぐに葉の付け根をカットして、水分が飛ばないようにラップでピッタリとくるんでおきましょう。
煮物をおいしく煮るには、ちょっとしたコツがあります。それは火加減を変えること。最初は水から中~強火で熱し、その後は弱火でコトコト煮込んで、味をしっかりとしみ込ませましょう。
最初は水に入れて加熱
固い根菜は熱したお湯に入れると、表面だけが柔らかくなって煮崩れやすく、火が通りにくい芯の部分は固さが残ってしまいます。まず水に入れてから火をつけましょう。
柔らかさの違ういくつかの材料を入れるときは、根菜は下ゆでしておくと煮込み時間が短縮できます。
沸騰したら火を弱める
沸騰したら煮汁に味をつけて弱火にし、落としぶたをしてコトコトと煮込みます。煮汁に酒やみりんなどの酒類調味料を入れておくと、食材が柔らかく煮えて、煮汁の味を含みやすくなります。
ずっと煮続ければ味は染みますが、煮崩れを防ぐため根菜が柔らかくなったらいったん火を止めます。
余熱を利用して味を含ませる
鍋は自然に冷めるまでそのままに。火を止めたばかりのときは味が足りなく感じても、時間を置くと調味料が浸透していきます。少し薄めの味で煮上げ、煮物が冷めたタイミングでもう一度味見をしてみてください。