
果汁は、服にこぼすと落としにくい汚れの代表選手。普通の洗濯では跡が残ってしまいやすいので、果物やジュースのシミを落とすコツを知っておきましょう。
果汁のシミが落ちにくい理由
果汁は水溶性のシミですが、糖分や酸、色素などが含まれています。この成分が空気に触れると酸化しやすく、時間が経つにつれて無色だったものも茶色く変化。衣類の繊維の中にどんどん入り込んで、落としにくさが倍増します。
ぶどうなど濃い色の果汁や、着色料の入っているジュースなどは、キレイにするのがさらに難しくなります。
シミになった直後が肝心
シミがついてからまだ酸化が進んでいないタイミングで、サッと落とすのが最重要です。洗濯表示で水洗いができるものは、2~3時間以内にできるだけ早く水でつまみ洗いをしましょう。
外出先などで水洗いができないときは、応急処置として乾いたティッシュや布で汚れを吸い取り、シミの広がりを防ぎます。布を濡らして叩くとシミが広がり、かえって落としにくくなるのでご注意を。帰宅したらすぐに洗ってください。
洗えない服はどうする?
水洗いができないデリケートな服は、ムリにシミ抜きをすると生地が変質したり、色落ちが起きやすくなります。すぐにクリーニングに出すのがオススメですが、何の果汁がついたかを伝えることが大切です。
水洗いをしてもシミが残っている場合は、洗濯機で通常の洗濯モードにして洗っても落とし切れないことが多いので、さらにしっかりとシミ抜きをしましょう。
色の薄い果汁のシミ抜き
水洗いできる素材であれば、りんごや柑橘系の色が薄い果汁は、台所用の中性洗剤やおしゃれ着洗い用の洗剤を使います。まず目立たないところに洗剤を少しつけて、色落ちしないか確かめてください。
(1)汚れの裏側にタオルを敷き、表から洗剤をかけて、歯ブラシで軽く叩きながらこする。
(2)30℃くらいのぬるま湯につけて、つまみ洗いしてからよくすすぐ。
(3)通常の洗濯コースで洗濯する。
濃い色の果汁がついた場合
ぶどうやいちご、ブルーベリーなど色が濃い果汁のシミは、漂白剤を使うのが効果的です。目立たないところで色落ちテストをしましょう。
(1)中性洗剤と酸素系漂白剤を、ぬるま湯に入れて混ぜる。
(2)汚れた部分を浸して軽くこすり洗いしてから、1~2時間つけ置く。
(3)素材に合った洗濯コースで洗う。
漂白剤は、熱めのお湯の方が効果はアップします。熱に強い素材の場合は、やや湯温を高くしてつけ置きしてみてください。